最近よく聞く「直葬」とは?
近年、日本の葬儀のあり方は大きく変化しています。
昔ながらの通夜・告別式を伴う一般葬から、家族だけで行う家族葬、そしてさらに簡素化された「直葬」へと選択肢が広がっています。
特に直葬は、費用や準備の負担を抑えたい人や、身内だけで静かに見送りたい人に選ばれるケースが増えてきました。
「直葬」という言葉を初めて聞いた方にとっては、「どういう流れなのか?」「費用はどのくらいかかるのか?」といった疑問が浮かぶでしょう。
本記事では、直葬の意味や流れ、費用の目安をわかりやすく解説します。
定義:直葬とは何か
直葬とは、通夜や告別式を行わず、火葬のみを行う葬儀の形式です。病院や自宅から遺体を火葬場へ搬送し、火葬を済ませて収骨するという最小限の流れで進みます。宗教儀式や参列者を伴わないため、非常に簡素で短時間で終わるのが特徴です。
「直葬」という言葉には、「直接火葬する」という意味が込められており、儀式を省略することで費用や時間を大幅に削減できます。
一般葬・家族葬との違い
直葬を理解するには、他の葬儀形式との違いを押さえておくとわかりやすいです。
このように直葬は「儀式を省略する」という点で他の葬儀と大きく異なります。
直葬の流れ
直葬の一般的な流れは次の通りです。
- 病院での死亡確認 医師による死亡診断書が発行されます。
- 搬送・安置 葬儀社が遺体を搬送し、自宅や葬儀社の安置施設に安置します。
- 火葬場への搬送 遺族が立ち会い、火葬場へ移動します。
- 火葬 火葬炉にて荼毘に付されます。
- 収骨 遺族が骨壺に遺骨を納めます。
全体で半日程度で終わることが多く、参列者はごく少人数です。
費用の目安
直葬の費用は地域や火葬場の料金によって差がありますが、一般的には 20〜40万円程度 が目安です。
これに対して一般葬は100万円以上かかることが多いため、費用面で大きな違いがあります。
直葬費用の細目一覧
火葬料
搬送費用
安置料
棺・骨壺・その他葬具費用
葬儀社の基本サービス料
その他費用(任意)
総額の目安
直葬は「火葬のみ」というシンプルな形式ですが、火葬料・搬送費・安置料・葬具費用・葬儀社サービス料といった細目が積み重なり、総額は20〜40万円程度になります。都市部か地方かによって火葬場料金や安置料に差が出るため、事前に見積もりを確認することが重要です。
直葬費用の比較表(都市部 vs 地方)
| 項目 | 都市部(東京・大阪など) | 地方(北海道・東北・九州など) |
|---|---|---|
| 火葬料 | 公営:2〜7万円程度 民営:5〜10万円程度 | 公営:数千円〜2万円程度 民営は少ない |
| 搬送費用 | 病院→安置所:3〜5万円 安置所→火葬場:2〜3万円 | 病院→自宅安置:2〜3万円 火葬場まで距離が長い場合追加費用あり |
| 安置料 | 葬儀社施設利用:1日1万円前後 都市部は安置施設利用が多い | 自宅安置が一般的で無料 施設利用は5千円〜8千円程度 |
| 棺・骨壺 | 棺:5〜10万円 骨壺:1〜3万円 | 棺:3〜7万円 骨壺:1〜2万円 |
| ドライアイス | 1日あたり8千円〜1万円 | 1日あたり5千円〜8千円 |
| 葬儀社サービス料 | 手続き代行・火葬場予約などで15〜20万円程度 | 手続き代行・火葬場予約などで10〜15万円程度 |
| その他費用 | 霊柩車利用:2〜3万円 遺影写真:1〜2万円 | 霊柩車利用:1〜2万円 遺影写真:1万円前後 |
メリット・デメリット
直葬にはメリットとデメリットが存在します。
メリット
デメリット
まとめ
直葬は「費用を抑えたい」「身内だけで静かに見送りたい」というニーズに合った葬儀の形です。一方で、儀式を省略することに抵抗を感じる人もいます。
現代の日本では、葬儀の形が多様化し、直葬はその一つの選択肢として広がりつつあります。あなたはもし身近な人を見送るとき、直葬という選択肢をどう感じますか?
以上、【現代葬儀:直葬】第1回:直葬とは?意味・流れ・費用をわかりやすく解説でした。

では、おつかれさまでした~



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