Windows 10 上にWindows 11 をインストールする【VMware Workstation Player】

VMware Workstation Player を使えば Windows上にソフトウェアをインストールするかの様にWindowsをインストールすることができます。

なぜWindows上にWindowsをインストールするのか?

システム内に溜まり続ける不要ファイルによる動作の不具合を避けるためです。

ホスト OS・・・ 土台となる OS を指します。

ゲスト OS・・・ 土台となる OS の上にインストールしたOSで仮想 OSとも呼びます。

ゲストOS上でもホストOSと同様にソフトをインストールし動作させることができるので、ソフトの動作確認の段階ではゲストOSを使い、本当に必要なソフトについてはホストOSにインストールするようにします。

動作確認のためにいじくり倒すゲストOSはやがてゴミだらけになり動作ももっさりしてくるので、頃合いを見計らってゲストOSは丸ごと削除してもう一度ゲストOSをインストールすれば、常にテスト環境を維持することができ、ホストOSもきれいな状態を保てます。

インストールの前に

必要なDisc容量

ゲストOSを新規にインストールしただけで20GB近く ディスク容量を費やします。
さらにそのゲストOS上にソフトをインストールしたり、ゲストOSのマイナーバージョンアップを重ねていくとその倍以上のディスク容量が必要となります。
用途によって必要なディスク容量は異なりますが、十分な空き容量を用意しておきましょう。

インストール先は物理的に別のDiscが望ましい

ホストOSとゲストOSが同じディスク上にあるとデータの送受信のパフォーマンスが落ちます。

特にホストOSがHDD上にあると極端に遅くなります。最近のPCの多くはSSDなのでその心配はあまり必要ないと思いますが、ゲストOSのインストール先として別のディスクを用意できるのであれば、それもSSDにしたいところです。

インストール先を変える設定は後述します。

VMware Workstation Playerのダウンロード

vmware customer connectからのダウンロード

vmware customer connect「製品のダウンロード」を開きます。

1-1-VMware-Workstation-Playerの無料入手

「Desktop & End-User Computing」タイトルのVMware Workstation Player「製品のダウンロード」を選択。

1-2-VMware-Workstation-Playerのダウンロード

バージョンが最新のバージョンになっていることを確認し、「ダウンロード」を選択。

1-3-VMware-Workstation-Playerのダウンロード

マイナーバージョンの最新版(このときは17.0.2)を選択し、「for Windows」の「今すぐダウンロード」を選択すると下にダウンロードされたファイルが表示されます。

1-4-VMware-Workstation-Playerのダウンロード
これでVMware Workstation Playerのインストールファイルが用意でき来ました。 次にWindowsをダウンロードします。Windowsをすでに持っている場合にはここは 飛ばしてください。

Windowsのダウンロード

Windows 10のダウンロード(ISOファイル)

Windows 10 のダウンロードを開きます。

Windows-10のダウンロード-1-1

「ツールを今すぐダウンロード」を選び、ファイルをダウンロードします。

「MediaCreationTool22H2.exe」というファイルがダウンロードさるので開きます。(22H2はバージョンなのでダウンロードする時期によって変わります。)

このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」と全画面でメッセージが出てくるので「はい」を選びます。

Windows-10のダウンロード-1-2

「同意する」を選びます。

Windows-10のダウンロード-1-3

「別のPC のインストールメディアを作成する」を選び、「次へ」を選びます。

Windows-10のダウンロード-1-4

「このPCにおすすめのオプションを使う」のチェックを外せば、言語/エディション/アーキテクチャを変更することができます。「次へ」を選びます。

Windows-10のダウンロード-1-5

「ISO ファイル」を選び「次へ」を選びます。
なお、「後で ISO ファイルをDVDにコピーする必要があります。」とありますがISOファイルのままでマウントできるのでコピーする必要はありません。

Windows-10のダウンロード-1-6

ISOファイルの保存先が表示されています。
また、「DVD 書き込み用ドライブを開く」とあるのでDVDに保存したい場合にはここを選びます。
完了を押します。

Windows-10のダウンロード-1-7

保存先フォルダに確かに保存されています。(アイコンは人によってバラバラなので気にしないでください。

Windows 11のダウンロード(ISOファイル)

Windows 11 をダウンロードするを開きます。

Windows-11のダウンロード-1-1

「Windows 11 ディスク イメージ (ISO) をダウンロードする」で「Windows 11(multi-edition ISO)」を選択し、「ダウンロード」を選びます。

Windows-11のダウンロード-1-2

「使用言語」を選んで「確認」を選びます。

Windows-11のダウンロード-1-3

「64-bit ダウンロード」を選ぶと「Win11_22H2_Japanese_x64v1.iso」がダウンロードされます。(22H2はバージョンなのでダウンロードする時期によって変わります。)

Windows-11のダウンロード-1-4

保存先フォルダに確かに保存されています。(アイコンは人によってバラバラなので気にしないでください。

VMware Workstation Playerのインストールと設定

VMware Workstation Playerのインストール

1-4-VMware-Workstation-Playerのダウンロード

インストーラーをダブルクリックすると、「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」と全画面でメッセージが出てくるので「はい」を選びます。

VMware-Workstation-Playerのインストール-1-1

インストール ウィザード に従って最後まで進みます。

VMware-Workstation-Playerのインストール-1-2

「ライセンス」と書いてありますが個人使用と非商用の場合には無料で大丈夫です。

VMware Workstation Playerの設定

VMware Workstation Playerを起動します。

VMware-Workstation-Playerの設定-1-1

「非営利目的」の方を選んで続行します。

VMware-Workstation-Playerの設定-1-2

新規にWindowsをインストールするので「 新規仮想マシンの作成」を選びます。

次の画面では「インストーラ ディスクイメージファイル」の「参照」を選び、ダウンロードしたWindows のインストール用のISOファイルを選びます。

今回は Windows 10上に Windows 11をインストールします。
VMware-Workstation-Playerの設定-1-3
  • 仮想マシン名
    仮想OS は複数インストールできるので「仮想マシン名」は分かりやすい名前にします。
  • 場所
    仮想OSを保存する場所です。前述の通り、ホストOSと同じ場所にするとパフォーマンスが落ちるので別のディスクがあればそちらに保存するようにしましょう。

「次へ」で進みます。

VMware-Workstation-Playerの設定-1-4
  • 暗号化タイプを選択
    Windows 11 からTPM(Trusted Platform Module)の暗号化が必須になりました。暗号化する部分は最小限にしたいので「TPMのサポートに必要なファイルのみが暗号化されます。」を選びます。
  • パスワード
    「生成」で自動的に作ることができます。「生成」を押すと「コピー」に変わるのでコピーしてメモ帳などに貼り付ければパスワードの文字列を見ることができます。
    後から別のホストOSに仮想OSを移す場合にはこのパスワードが必要になります。その予定がなければ「認証情報マネージャーでこのマシンのパスワードを記憶する」にチェックを入れておけば、パスワードを覚えておかなくても大丈夫です。
VMware-Workstation-Playerの設定-1-5

「ディスク最大サイズ」は64GBで十分です。64GBと設定しても最初からまるまる64GB領域が取られるわけではなく、インストールやアップデートの繰り返で少しずつ容量が増えていきます。また 後から「ディスク最大サイズ」を変更することもできます。

仮想OSの保存ファイルを1つにするか複数にするかの設定については、ファイルフォーマット形式によりますが今時は「仮想ディスクを単一ファイルとして格納」が適切です。

VMware-Workstation-Playerの設定-1-6

仮想OSのマシンスペックが表示されています。このまま「完了」を選んでも Windowsのインストールが始まりますが、ハードウェアスペックが初期値では心許ないので「 ハードウェアをカスタマイズ」を選んで設定を変更します。

VMware-Workstation-Playerの設定-1-7

無難なところでメモリは16GB、プロセッサコアは16個に変更します。

「閉じる」>「完了」を押せば Windows の仮想マシンのディスク作成が始まります 。

VMware-Workstation-Playerの設定-1-8

「Press Any Key ~ 」と黒い画面にメッセージが来たらエンターキーを押します。動きが停止している様であれば上部メニューから「ゲストを再起動」で繰り返します。

VMware-Workstation-Playerの設定-1-9

この画面が現れたらあとは通常のWindows OSのインストールと同様に進めていきます。

VMware-Workstation-Playerの設定-1-10

ライセンス認証のためのプロダクトキーを要求されますが、手元になければ 下の「プロダクトキーがありません」を選び進みます。

プロダクトキー:なくても基本的な操作をすることができます。ただし、本格的に使う様であれば後からオンラインで取得します。

設定をしていく途中でMicrosoft アカウントを尋ねられるのでこれは必ず入れる必要があります。Microsoft アカウントの作成は無料なのでなければ作っておきましょう。

VMware-Workstation-Playerの設定-1-11

インストールが完了してwindows 11の画面が立ち上がりました。既にアイコンがたくさんあるのはMicrosoft アカウントでサインインしているためOne Drive が共有され、他のPCで作ったデータが現れたからです。

最後に「VMware Tools のインストール」を行います。これはVMware Workstation Playerのドライバーのようなもので、仮想OSを最適化してくれます。上の画像の2箇所、どちらからでもインストールCD-ROMをマウントできます。

VMware-Workstation-Playerの設定-1-12

インストーラーは自動で立ち上がらないので以下のどちらかの方法で手動で進めます。

  • ファイル名を指定して実行する
    ①のWindowsアイコンを右クリックし、「ファイル名を指定して実行」を選び、テキストボックスに「D:\setup.exe」と入れてOKするとインストーラーが立ち上がります。
  • (「ファイル名を指定して実行する」が消えていたら)エクスプローラーからファイルを実行する
    ②のゴミ箱を開き、左側メニューの「DVDドライブ (D:) VMware Tools」を選び、右側のファイル「setup」を右クリックし、「管理者として実行」を選ぶとインストーラーが立ち上がります。

次に、「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」と全画面でメッセージが出てくるので「はい」を選びます。

VMware-Workstation-Playerの設定-1-13

インストール画面が出るので進みます。

VMware-Workstation-Playerの設定-1-14

「標準」を選び進みます。

VMware-Workstation-Playerの設定-1-15

「完了」を押すと設定を有効にするために再起動します。

これで一連の設定が完了し、フルスクリーンで動作させることもできるようになります。

仮想OSのファイルが太ってきたら

ゲストOS上に様々なソフトをインストールしたり、あれこれ弄っているうちにOSファイルはどんどん太っていきます。また動作の不具合なども出てくる場合があります。

そのような時は、ゲストOSを削除してまた1からインストールし直せば綺麗な状態で使うことができます。

VMware-Workstation-Playerの設定-1-16
ホーム画面の OSの名前上で右クリックをすれば、ライブラリから削除( ホーム画面から消すだけでデータ自体は残っています)とディスクから削除(データを削除します)を選べます。

何度もインストールするのが面倒であれば、 インストール直後のゲストOSファイルをどこかにコピーしておき、不具合が出たらファイルを入れ替れば、真っ新な状態ですぐに使える様になります。

以上、VMware Workstation Player を使って Windows 10 上にWindows 11 をインストールする方法でした。

hajizo

hajizo

では、また~

TOP